【高岡郡越知町】数年止まらなかった雨漏り調査!サッシ廻り・水切り板金・外壁の補修跡を徹底確認

2026.8.19 外壁塗装 防水工事

皆さん、こんにちは!高知市の外壁・屋根塗装専門店、株式会社今村塗装店です😊

今回は、高岡郡越知町のお宅で行った雨漏りの現地調査の様子をお届けします。「数年前から雨漏りしている」とご相談をいただいたお住まいで、どこから水が入っているのかを突き止めることを目的に、2階のベランダ・廊下まわり、サッシ(建具)廻り、水切り(板金)部分、1階・2階の外壁を一つひとつ確認してきました。

① 症状は室内の天井に。でも「出口」と「入口」は別物です

室内天井に広がる雨漏りの染み
数年かけて広がった室内天井の雨染み。まずは「どこから入っているか」を突き止めます

室内に入ってすぐ目に入ったのが、天井に広がる茶色い雨染み。数年前から少しずつ広がってきたそうです。

ただ、雨漏りで一番やっかいなのは、雨水が入った場所と、室内に出てくる場所が離れていること。天井にシミが出ているからといって、その真上から漏れているとは限りません。だからこそ、「塞ぐ」前に「どこから入っているか」を突き止めるところから始めます。

💡 「塞ぐ工事」と「直す工事」は別物です

浸入口を特定しないままコーキングを増やすと、逃げ道を失った水が別の場所から出てきたり、内部の木下地を濡らし続けたりします。遠回りに見えても、原因を絞り込んでから工法を決めるのが、結局いちばん早くて確実です。コーキングそのものの役割はコーキングとシーリングの違いで解説しています。

② 2階ベランダ・廊下まわりを重点的にチェック

2階ベランダ・廊下まわりの雨漏り調査
サッシ・防水モルタル・ドレン・水切りが集まる2階ベランダ廊下まわりを重点的に調査

雨染みの位置と建物の形から、あやしいのは2階のベランダ・廊下まわり。ここには、サッシ(建具)と外壁の取り合い、床の防水モルタル、ドレン(排水口)、水切り板金——雨漏りの原因になりやすい要素が一か所に集まっています

部材と部材のつなぎ目を上から順に、指で押したり隙間をのぞいたりしながら確認していきました。症状によっては赤外線サーモグラフィーによる雨漏り調査も行っています。

③ 疑わしいポイント1|過去にサッシを交換したときの補修跡

サッシ交換時の補修跡と外壁との継ぎ目
赤枠がサッシ交換時の補修跡。外壁の模様が途切れ、継ぎ目に沿って細いひびも

今回いちばん怪しいと見ているのが、過去に古いサッシ(建具)を新しいものに交換した際の、その周囲の補修部分です。

赤枠の部分が、その補修跡。外壁の吹き付け模様が途切れて、あとから平らに塗り直した跡がはっきり分かります。よく見ると、その継ぎ目に沿って細いひびも入っていました。

「新しいサッシに替えたのに雨漏りするようになった」という場合、サッシ本体ではなくその周りの納まりが原因ということが少なくありません。

④ サッシの下にも、はっきりと補修の跡

サッシ下の補修跡
赤枠がサッシ下の補修跡。周りと違って表面が平らに塗り直されています

同じサッシの下側を見ると、赤枠の範囲だけ外壁の表面が周りと違って平らになっています。ここがサッシ交換のときに塗り直した範囲です。

モルタルは乾燥すると少しずつ縮むため、こうした後から施工した部分との境目には、髪の毛ほどの隙間ができます。1本1本は小さくても、水はそのわずかな隙間から確実に入ってきます

⑤ 1階の補修跡も「浮いて」いました

1階外壁の補修跡が浮いている状態
1階の補修跡も内部が浮いた状態。水が入ると抜けにくくなります

補修跡は2階だけではありません。1階の外壁にも、色の違うモルタルで補修された部分があり、叩いてみると内部が浮いている(下地と密着していない)状態でした。

浮いているということは、その裏側に空洞があるということ。いったん水が入ると抜けにくく、内部をじわじわ濡らし続けます。ここも今回の改修範囲としてご提案する予定です。

⑥ 疑わしいポイント2|水切り板金と、その内側の下地

取り外して直す予定の水切り板金
取り外して修繕予定の水切り板金。この内側の下地まで確認する必要があります

水切り(みずきり)とは、外壁を伝って落ちてきた雨水を、建物の内側に回り込ませずに外へ切って落とすための板金部材です。地味な部材ですが、ここが効いているかどうかで建物の寿命が変わります。

今回、この水切り板金は取り外して直す予定です。板金の内側にあるはずの木下地が見えてしまっている箇所も確認できました。木下地が露出しているということは、そこはすでに雨が当たり続けている状態です。

なお、この水切りを外すにはサッシもいったん浮かせる必要があります。手間はかかりますが、ここを開けないと本当の下地の状態は分かりません。

💡 板金は「見た目」より「内側」が本番

板金は外から見えている面積はわずかですが、実際に守っているのは内側の下地です。表面がきれいでも内側が傷んでいることがあるため、雨漏り調査では必ず下地がどうなっているかまで推測しながら見ていきます。

⑦ モルタル外壁の爆裂・クラックも複数確認

モルタル外壁に入った縦方向のクラック
モルタル外壁のクラック。爆裂とあわせて複数箇所で確認されました

あわせて外壁全体もチェックしたところ、モルタル外壁にクラック(ひび割れ)と、爆裂(ばくれつ/内部の鉄部がサビて膨張し、モルタルを押し割ってしまう現象)が複数見つかりました。

爆裂は、内部の鉄が膨らみ続けるかぎり進行します。表面を埋めるだけでなく、下地の段階から手当てしておく必要がある箇所です。

ご提案する修繕方法|「塗るだけ」では止まりません

今回の症状は、塗料を上から塗るだけでは根本的な解決になりません。板金工事と防水処理を組み合わせる必要があると考えています。理由は外壁塗装や屋根塗装だけでは雨漏りは直せないの記事で詳しくご説明しています。

水切りを外して内部の立上りまで防水工事を行う範囲
赤丸の部分は水切り板金を外し、内側に隠れた立上りまで防水工事を行う必要があります

ポイントは、防水工事の「範囲」です。床の見えている面だけを防水しても、雨漏りは止まりません。写真の赤丸の部分——水切り板金をいったん外し、その内側に隠れている「立上り(たちあがり)」部分まで防水工事を行う必要があります。

立上りとは、床から壁側へ立ち上がった、水を受け止める“ふち”にあたる部分のこと。ここは普段は板金に隠れていて見えませんが、雨漏りのほとんどはこの見えない立上りから入っています。だからこそ、板金を外して中まで処理することが欠かせません。

今後の工事の流れ

調査の結果をふまえ、今回は次の流れで改修工事をご提案しています。

1|モルタル外壁の補修

まずは下地から。浮いている補修跡、爆裂している箇所、クラック(ひび割れ)を先に補修します。傷んだ部分を残したまま塗っても、塗膜が下地ごと動いてしまい、また同じところが割れてきます。

2|防水性のある単層弾性塗料による塗装

下地を整えたうえで、単層弾性塗料で仕上げます。「弾性」=ゴムのように伸びる塗膜なので、モルタルの細かな動きに追従してくれます。ひび割れが起きやすいモルタル外壁と相性がよく、塗膜自体に防水性があるのもポイントです。

3|バルコニーの防水工事(水切り板金を外して立上りまで)

水切り板金の内側の立上りまで防水工事を行う範囲
オレンジで囲った部分が水切り板金と、その内側に隠れた立上り。矢印のように内側まで防水工事を行います

雨漏りの本命です。水切り板金をいったん取り外し、立上りを含めたバルコニー全体を防水します。防水工事の実例はバルコニーのウレタン防水工事でご覧いただけます。

写真のオレンジで囲った部分が、水切り板金と、その内側に隠れている立上りです。見えている床面だけを防水しても、水はこの内側から回り込んでしまいます。板金を外して、矢印のように内側の立上りまで防水工事を行う——これが雨漏りを止める決め手になります。

4|新しい水切り板金の設置

防水が仕上がったら、新しい水切り板金を設置して仕上げます。古い板金を再利用せず新調するのは、外したときに変形しやすいことと、納まり(取り合い)をやり直したほうが確実に水を切れるためです。

💡 屋根は今回の工事に含みません

こちらのお住まいは、屋根を数年前に金属屋根へ葺き替え済み屋根葺き替え工事の流れ)。まだ十分に機能していますので、今回は屋根以外の部分の改修工事としてご提案しています。必要のない工事はご提案しません。

工事が始まりましたら、その様子もまたこのブログでご報告しますね。

高知県内全域で雨漏り・外壁の傷みにお困りの方へ

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執筆者 岡本 拓也

リフォームアドバイザー/外装劣化診断士/宅地建物取引士

前職は不動産会社に勤務し、長く“住まい”に関わる仕事に携わってきました。

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