■施工内容
外壁塗装・付帯部塗装・シーリング工事
■使用材料
【外壁】菊水化学工業 キクスイSPパワーフッ素クリヤー
【軒天】関西ペイント アレスセラマイルド/17-30F
【付帯部】関西ペイント コスモマイルドシリコンⅡ/N-25
【シーリング】オート化学工業 オートンイクシード
/KMトープブラウン・Nライチホワイト
■築年数:築15年
■施工期間:2週間
築15年の住宅の外壁診断を実施させていただきました。
新築時に光触媒コーティングが施されていたお住まいで、一般的な外壁で見られるチョーキング(塗膜が粉状になって付着する現象)もなく、外壁本体は比較的きれいな状態でした。
しかし、外壁目地に施工されているシーリング(コーキング)部分には剥離が発生していました。
シーリングとは建物の目地に充填する材料で、雨水の侵入を防ぐ重要な役割があります。
今回の現場では、このシーリングの剥離や隙間が生じている箇所が複数確認され、雨漏り防止の観点から補修が必要な状況でした。
お客様からは「既存の外壁の柄を残したい」とのご要望があったため、外壁の模様や風合いを活かせるクリアー塗装をご提案させていただきました!
クリアー塗装は透明な塗膜で外壁を保護する工法で、外壁の意匠性を損なうことなく保護できる特徴があります。
外壁塗装では、安全かつ確実な施工のために足場の設置が不可欠です。今回も建物の周りに単管足場を組み立てました。
足場は作業スペースの確保だけでなく、塗料の飛散防止や近隣への配慮のための養生シートを張る役割も果たします。
塗装工事の良し悪しを決める重要な下地処理として、まずは高圧洗浄を実施しました。
高圧洗浄は単なる「壁を洗う」作業ではありません。
適切な水圧で外壁に付着した汚れや劣化塗膜を除去し、新しい塗料が密着しやすい下地を作り出す大切な工程なのです。
外壁本体の塗装には、光触媒コーティングの上からでも施工可能な菊水化学工業の「キクスイSPパワーフッ素クリヤー」を使用しました。
この塗料は、最高グレードのフッ素樹脂を使用した透明塗料で、優れた耐候性と防汚性を持ち合わせています。
下地処理後、塗料を2回塗りすることで、より確実な保護膜を形成します。
クリアー塗装は透明なため、ムラなく均一に塗装する高い技術が必要とされる工程です。
クリアー塗装の場合、シーリング打ち替えは塗装後に行います。
クリヤー塗料は少し硬めの為、先にシーリングを充填してしまうと、シーリング部分の塗料が割れる可能性が高いためです。
まず、既存の古いシーリング材を完全に撤去します。
その後、目地内部に残った古いシーリング材や汚れを丁寧に除去し、新しいシーリング材が確実に接着できる面を作ります。
目地内部の清掃後は、プライマーと呼ばれる下地強化材を塗布。
プライマーは新しいシーリング材の接着力を高める大切な役割を果たします。
プライマーが完全に乾燥したことを確認してから、いよいよシーリング材の充填作業に入ります。
今回使用したシーリング材は、オート化学工業の「オートンイクシード」です。
このシーリング材は、耐久性に優れ、長期に渡り外壁の防水性を維持することができます。
その耐用年数は、なんと30年です。
クリアー塗装の場合、シーリングは上から塗装しないため、色の選定が重要になります。
今回は外壁に調和する色として、KMトープブラウンとNライチホワイトを採用。建物全体の美観を損なわないよう配慮しています。
充填作業では、シーリングガンを使って均一に材料を充填し、専用のヘラで表面を均します。
この仕上げ作業が見た目を大きく左右するため、特に丁寧な作業が必要となります。
【KMトープブラウン】
【Nライチホワイト】
建物の付帯部(破風・鼻隠し・軒樋・軒天)は、外壁本体とは異なる塗料を使用します。
破風・鼻隠しと軒樋には関西ペイントの「コスモマイルドシリコンⅡ」を使用し、同色で塗装することで統一感のある仕上がりに。
軒天には関西ペイントの「アレスセラマイルド」を使用し、落ち着いた茶色で塗装することで建物全体のイメージを一新しました。
外壁は透明のクリアー塗装のため、劇的な見た目の変化はありませんが、これから10年以上にわたって外壁をしっかりと保護します!
また、劣化していたシーリングも新しくなり、防水面でも安心してお住まいいただけます♪